資格の必要性
溶接は世界的にも特殊工程とされています。
溶接結果の良否は外観だけでは判断することができません。
資格の種類/資格紹介
溶接技能に関する要員認証
溶接技能者
溶接技能者
・国内規格(JIS、WESなど)に基づき溶接を行う作業者(溶接技能者)の資格。基本級(下向姿勢の溶接)と専門級(立向、横向及び上向姿勢の溶接並びに管の溶接)があり、さらに試験材料の種類と厚さ、溶接方法などの組合せによって資格が分かれています。
・試験は学科試験及び実技試験(資格の種別に応じた試験材料を使用して溶接作業を行う)によって評価され、合格者に「適格性証明書」が交付されます。
日本溶接協会が認証する溶接技能者
資格の種別
手溶接技能者
(アーク溶接)
資格の適用事例等
一般鋼材
一般構造物(建築鉄骨・橋梁・車両)の溶接資格で被覆アーク溶接棒を用いて溶接する溶接技能者の基本的な資格
溶接法
被覆アーク溶接
資格の種別
半自動溶接技能者
資格の適用事例等
一般鋼材
一般構造物(建築鉄骨・橋梁・車両)の溶接資格で溶接ワイヤを用いて溶接する
溶接法
炭酸ガスアーク溶接
MAG溶接
ステンレス鋼溶接技能者
資格の適用事例等
ステンレス鋼
防食性が高いステンレスを用いたプラント機器・厨房機器・建築物の溶接に適用
溶接法
被覆アーク溶接
炭酸ガスアーク溶接
MAG溶接
TIG溶接
その他の溶接資格
チタン溶接技能者
チタン鋼を材料とした溶接
プラスチック溶接技能者
接着だけでは強度を保てない物や機密性が必要なものに(薬液槽、真空タンク等)行う溶接
銀ろう付技能者
空調機器などの銅配管や溶接が行いにくい材料の接合など
石油工業溶接士
パイプラインの配管の溶接
基礎杭溶接技能者
建築物の基礎工事となる鋼管杭の溶接
溶接の姿勢
溶接作業の向きによって技能の特徴や難易度が異なる。溶接の向きを「溶接姿勢」という。
板の厚さ
3.2㎜(薄板)
溶接の進行に伴い板の温度が上昇し、板に穴があきやすいため、電流と溶接速度の適切な設定が必要になる。9㎜(中板)
標準(比較的易しい)19㎜(厚板)
積層数を多くするため,層厚さを均一にする必要がある。
資格の試験は、代表的な鋼材の厚さを3種類(3.2㎜、9㎜、19㎜)に絞り、行っている。